“愛のムチ”は存在しない|科学が示した体罰の真実【Gershoff, 2016】
前回は以下
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この論文を読んだきっかけ
りさおは、2020年4月施行の児童福祉法等の改正により、親権者などによる体罰が法律で全面的に禁止されたことは知っていましたが、正直言って、心の中では、つい2023年頃までは、
「体罰は必要悪だ!」
と思っていました。たしかに、子どもに自分の言うことを聞かせたい場合は、暴力は有効そうでしたが、いろいろな本を読んだりしているうちに、また、実際に子育てをしているうちに、つい最近(2024年前後)、言葉による暴力も、体罰も、子どもの成長には有効ではないのだなと感じるようになりました。日本で2024年に法律になっているくらいなのですから、エビデンスがあるはずだと思い、今回、見つけた論文がこちらになります。メタアナリシスですから、これは決定的と言ってよいと思います。
しかし、正直、体罰無しに、子どもに自分の言うことを聞かせるのは、体罰ありの場合と比べて、非常に骨の折れることだと思います。という言葉からも、面倒だから、暴力で子供に、自分の言うことを聞かせるというのが、体罰なのだなと、思ってしまう次第です。。。
論文の題名とリンク

Gershoff ET, Grogan-Kaylor A. Spanking and child outcomes: Old controversies and new meta-analyses. J Fam Psychol. 2016 Jun;30(4):453-69. doi: 10.1037/fam0000191. Epub 2016 Apr 7. PMID: 27055181; PMCID: PMC7992110.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27055181
体罰と子どもの転帰:古くからの論争と新たなメタ分析
NotebookLMによる解説















PICO/PECO分析
🔹 P(Population:対象)
- 主に 乳幼児〜思春期の子ども
- 世界各国の家庭(米国中心だが国際研究を含む)
- 総計 160,927人の子ども(75研究、111効果量)
🔹 I / E(Intervention / Exposure:介入・曝露)
- Spanking(体罰)
- 定義:
親が、しつけ目的で、手で子どもの臀部や四肢を叩く行為 - 物を使う、怪我を伴う行為、明確な虐待は除外
- 定義:
- 論文では 「通常のスパンキング」 のみに限定して分析
🔹 C(Comparison:比較)
- スパンキングを受けていない子ども
- または
- スパンキングの頻度が低い子ども
- 一部分析では:
- 身体的虐待(physical abuse) との比較も実施
🔹 O(Outcome:アウトカム)
17の子どもアウトカムを分析
(すべて「悪影響が大きい方向」に統一して効果量化)
▫️ 小児期アウトカム(例)
- 攻撃性の増加
- 反社会的行動
- 外在化問題(問題行動)
- 内在化問題(不安・抑うつ)
- メンタルヘルス問題
- 親子関係の悪化
- 道徳性の内在化の低下
- 認知能力の低下
- 自尊感情の低下
- 身体的虐待リスクの増加
▫️ 成人期アウトカム(回顧的)
- 反社会的行動
- メンタルヘルス問題
- 体罰を支持する態度
👉 17項目中13項目で有意な負の関連
👉 全体平均効果量:d = 0.33(中等度)
🧠 この研究における PICO / PECO の特徴(重要)
✅ なぜ PICO だけでなく PECO なのか?
- 無作為化介入(RCT)が倫理的に困難
- 観察研究・縦断研究が中心
→ Exposure(曝露)としての体罰を扱うため PECO が実態に近い
🎯 動画・スライド用まとめ(1枚で使える)
PECOで整理すると
- P:一般家庭の子ども
- E:通常のスパンキング
- C:スパンキングなし/低頻度
- O:攻撃性・問題行動・メンタルヘルス悪化など
👉「軽い体罰」でも
👉 良いアウトカムは示されず
👉 一貫してリスク増加と関連
13の好ましくない結果のリスト
NotebookLMに聞きました。以下の13項目だそうです。







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