【自己効力感】子供の算数力を伸ばすためには声に出してお手本を示すのが良い【Schunk, 1981】
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論文の題名とリンク

Schunk, D. H. (1981). Modeling and attributional effects on children’s achievement: A self-efficacy analysis. Journal of Educational Psychology, 73(1), 93–105. https://doi.org/10.1037/0022-0663.73.1.93
https://psycnet.apa.org/record/1981-08787-001
NotebookLMによる解説













PICO/PECO
■ P (Patient/Population) – 対象
- 算数の学習に困難を抱える子供たち
- 特に「割り算」の成績が低く、苦手意識を持っている子供(平均年齢 約9歳)。
- 「自分にはできない」と自信(自己効力感)が低下している層。
■ I (Intervention) – 介入(行ったこと) 今回の実験では、以下の「指導法」と「声かけ」の効果を検証しました。
- 1. 認知的モデリング(指導法)
- 大人が問題を解く際、「ここで数を下ろしてきて…次はこれくらいかな…」と、頭の中の思考プロセスを声に出して実演して見せる。
- 2. 努力への帰属(声かけ)
- 子供が問題を解いている最中に、「よく頑張って解いたね(成功時)」「もっと努力が必要だね(失敗時)」と、結果を「努力の量」に結びつける言葉かけを行う。
■ C (Comparison) – 比較(比べたもの)
- 1. 説明的指導(指導法)
- 従来型のテキストを使用し、解き方の手順や理屈を説明して練習させる(思考プロセスの実演はしない)。
- 2. 帰属なし(声かけ)
- 努力については言及せず、単に「合ってるよ」「間違ってるよ」という正誤のフィードバックのみを行う。
■ O (Outcome) – 結果
- 最も効果が高かったのは「モデリング」
- 「認知的モデリング(実演)」を受けた子供は、従来型の指導を受けた子供に比べ、計算の正確さと自己効力感(自信)が圧倒的に高くなった。
- 「努力を褒める」だけでは不十分
- 驚くべきことに、「努力への帰属(頑張ったね等の声かけ)」を行ったかどうかは、計算スキルや自己効力感の向上に統計的な差を生まなかった。
- 結論
- 子供の自信と成績を伸ばすために重要なのは、精神論的な「努力の強調」ではなく、具体的な「解き方の思考プロセス(手本)」を見せて、スキルを確実に定着させることである。
このPICO分析から、動画作成時に強調すべき「意外な真実」(この論文の面白いところ)として、以下が挙げられます。
- I(介入)とO(結果)のズレを突く
- 多くの親は「I:努力を褒める(努力帰属)」こそが「O:子供の自信と成績(自己効力感)」を高めると信じています。
- しかし、この研究のPICOは、「I:努力を褒める」よりも「I:解き方の思考過程を見せる(モデリング)」の方が「O:結果」に効くことを示しています。ここが動画の最大のフック(視聴者の常識を覆す点)になります。
- C(比較)の重要性
- 「説明的指導(ただ教える)」と「認知的モデリング(考え方を実演する)」の対比は、親が勉強を見る際の具体的アクションの違いとして提示しやすいです。「ただ『ここはこうだよ』と教える(説明的指導)」のではなく、「親がブツブツ言いながら解いて見せる(モデリング)」ことが重要だと伝えられます。








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