子どもの嘘は“直せる”|長期研究が示した希望【Gervais, 2000】
前回は以下
この論文を読んだきっかけ
子どもが嘘をつくのが困っているのですが、果たして、子どもの嘘は直せるのか?について調べてみました。直せるそうです。
論文の題名とリンク

Gervais, J., Tremblay, R. E., Desmarais-Gervais, L., & Vitaro, F. (2000). Children’s persistent lying, gender differences, and disruptive behaviours: A longitudinal perspective. International Journal of Behavioral Development, 24(2), 213-221. https://doi.org/10.1080/016502500383340
https://journals.sagepub.com/doi/10.1080/016502500383340
子供の持続的な嘘、性差、および破壊的行動:縦断的視点
NotebookLMによる解説















PICO/PECO
🧩 PICO分析(介入研究ではないが「仮想PICO」として整理)
本研究は 介入RCTではなく縦断観察研究 なので、
👉「行動特性(嘘)」を Exposure(E) とみなす PECO構造 がより本質的です。
ただし、動画・教育用途では PICO的整理 も有効なので両方示します。
🔹 P(Population)
カナダ・ケベック州の一般学童
- 年齢:6〜8歳(追跡:10〜11歳)
- 人数:1,128名
- 男児 549名
- 女児 579名
- 一般人口サンプル(臨床群ではない)
- 評価者:
- 母親(家庭)
- 教師(学校)
👉「普通の小学生」が対象なのが超重要ポイント
🔹 I(Intervention / Exposure)
一貫して報告される「嘘」行動
- 母親・教師の両方が
- 「時々嘘をつく」
- 「よく嘘をつく」
と評価した場合を consistent lying(両環境での嘘)
- 3年間連続で該当 → persistent lying(持続的な嘘)
※介入ではなく
👉 「嘘という行動特性への曝露」 と解釈
🔹 C(Comparison)
以下のグループとの比較:
- Not liars
→ 母・教師ともに嘘なし - Not consistent liars
→ どちらか一方のみが嘘と評価 - Variable liars
→ 一時的に両者評価あり - Late-onset liars
→ 後から嘘が顕在化 - Desisters
→ 嘘が減少・消失
👉「嘘の頻度×持続性×発達経路」で細かく分類している点が秀逸
🔹 O(Outcome)
主アウトカム
問題行動(Disruptive behaviors)
- 攻撃性
- 反抗
- 落ち着きのなさ
- 社会的問題行動 など
(SBQ:Social Behavior Questionnaire)
評価時点
- 同時点(6〜8歳)
- 将来予測(10〜11歳)
🧠 PECO分析(より正確)
🔹 P(Population)
6〜8歳の一般学童(男女)
🔹 E(Exposure)
持続的な嘘行動(6〜8歳で一貫)
🔹 C(Comparison)
- 嘘がない/一貫しない子ども
- 嘘が一時的な子ども
🔹 O(Outcome)
- 同時期の問題行動の高さ
- 学年が上がった後(10〜11歳)の問題行動
🎯 この論文から言えること(超重要)
✔️ 言える
- 「嘘=よくある行動」
- 6〜8歳では多くの子が嘘をつく
- 持続的な嘘は、同時期の問題行動と強く関連
- ただし
👉 「嘘=将来の問題行動が必ず悪化」ではない - 嘘の増減に応じて
- 問題行動も増減する 可塑性 がある
❌ 言えない
- 嘘が 原因 で問題行動が起きるとは断定できない
- 罰・叱責が有効かどうかは本研究では不明
🎥 1論文1動画向きか?
◎ 非常に向いています
理由:
- 縦断研究(強い)
- 一般家庭に直結
- 「嘘=悪い子」という誤解を壊せる
- 後続動画(対応・介入論文)につなげやすい







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