【オペラント学習理論】「何度注意しても子供が同じ行動を繰り返す」→「注意してはいけない」【Wahler, 1965】
前回は以下
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この論文を読もうと思ったきっかけ

最近、「科学的に考える子育て 2020」をKindleでお勧めされて読んでいますが、かなり論理的に、子育てにためになることが書かれていて、その中に、「しかったら負け」というトピックが出てきていて、その内容と関連した論文についてGeminiとChatGPTに聞いて、以下の論文が出てきたので、NotebookLMに解説してもらいました。子育ての方法を考えるときに、「ABC分析」(行動を「Antecedent(先行条件)」「Behavior(行動)」「Consequence(結果)」の3つの枠組みで捉える用語)というものがあるのですが、Wahler, 1965 の論文は、そのもととなった「オペラント学習理論」について報告したものだそうです。
論文の題名とリンク

Wahler, R. G., Winkel, G. H., Peterson, R. F., & Morrison, D. C. (1965). Mothers as behavior therapists for their own children. Behaviour Research and Therapy, 3(2), 113–124.
https://doi.org/10.1016/0005-7967(65)90015-X
自身の子供に対する行動療法家としての母親
NotebookLMによる解説













PICO/PECO
① P(Population:対象)
- 4〜6歳の男児 3名
- 行動上の問題を示し、心理相談を求めて来院
- 例:
- 命令的・支配的行動
- 依存的行動
- 反抗的(非服従)行動
- 例:
- 行動上の問題を示し、心理相談を求めて来院
- それぞれの母親
- 子どもの主たる養育者
- 子どもの行動に日常的に反応している存在
📍 観察環境
- 大学付属クリニックのプレイルーム
- 母子のみが同室
- 行動は5秒単位で系統的に記録
② I / E(Intervention / Exposure:介入・曝露)
本研究は 行動療法的介入(PECO的にも解釈可能) を用いた実験的操作。
母親への介入内容
- 差次的強化(Differential Reinforcement)
- ❌ 問題行動 → 無視(強化を遮断)
- ✅ 望ましい行動(問題行動と両立しない行動) → 賞賛・注目
- オペラント条件づけに基づく訓練
- シグナルライトを用いた即時フィードバック
- 母親自身が「いつ・どの行動を強化するか」を学習
- 一部ケースで罰を併用
- 無視+隔離(タイムアウト)を使用(ケース3)
③ C(Comparison:比較)
比較条件(実験内比較)
- ベースライン期
- 母親が普段どおり反応(問題行動にも注目・関与)
- 介入期
- 母親の反応を系統的に変更
- リバーサル(統制確認)
- 一時的にベースライン反応へ戻す
- → 行動が元に戻るかを検証
📌 ランダム化比較ではなく
単一事例実験(ABAB型に近い設計)
④ O(Outcome:結果)
子どもの行動変化
- ❌ 問題行動
- 命令・依存・反抗行動が 有意に減少
- ✅ 望ましい行動
- 協調・自立・服従行動が 増加
母親の行動変化
- 問題行動への反応頻度 ↓
- 適切行動への反応頻度 ↑
📊 結果はすべて 行動頻度(rate)として定量化
(累積記録グラフで明確に示されている)
🧠 解釈(PECO的視点)
| 要素 | 内容 |
| P | 問題行動を示す幼児 |
| E | 母親が問題行動に「注目・反応」する環境 |
| C | 母親が問題行動を無視し、適切行動のみ強化 |
| O | 問題行動の維持 or 減少 |
➡️ 「叱る・構う・反応する」こと自体が強化になりうる
➡️ 親の行動が、子どもの問題行動の維持因子になっている可能性を実験的に証明
🎯 この論文のEBE的メッセージ(要約)
- 親(特に母親)の日常的な反応そのものが介入手段になる
- 問題行動は「性格」ではなく
👉 強化されている行動パターン - 叱る=行動を減らすとは限らない
- 無視+適切行動の強化が強力に機能する
🎬 YouTube向け一言まとめ
「親の反応が、子どもの問題行動を“作っている”ことがある」
─ 1965年、すでに実験で示されていました。







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