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【フィンランド】いじめを止められるのは「傍観者」。科学的に「いじめ」を減らす教育プログラム【Karna, 2011】

https://youtu.be/aMBMFtYPVFE

前回は以下

https://risan.jpn.org/?p=8299

この論文を読んだきっかけ

前回に引き続き、「学校を変えるいじめの科学 」で紹介されていた論文を、詳しく調べてみました。

論文の題名とリンク

Kärnä A, Voeten M, Little TD, Poskiparta E, Kaljonen A, Salmivalli C. A large-scale evaluation of the KiVa antibullying program: grades 4-6. Child Dev. 2011 Jan-Feb;82(1):311-30. doi: 10.1111/j.1467-8624.2010.01557.x. PMID: 21291444.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21291444

KiVa いじめ防止プログラムの大規模評価: 小学4〜6年生。

NotebookLMによる解説

PICO/PECO分析

📌 PICO分析(介入効果の検証)

P(Population:対象)

  • フィンランドの小学校 4–6年生(10–12歳)
  • 78校・約8,200人
  • 介入校:39校(約4,200人)
  • 対照校:39校(約4,000人)

I(Intervention:介入)

  • KiVa いじめ防止プログラム
    • 全校的介入(whole-school approach)
    • 授業(20時間)
    • いじめ対応チームによる個別介入
    • 傍観者(bystander)に焦点:
      • 共感
      • 被害者擁護の自己効力感
      • いじめを支持しない規範形成
    • ICT教材(ゲーム含む)

C(Comparison:比較)

  • 通常対応のみの学校(介入なし)
  • 同時期・同学年で比較

O(Outcome:アウトカム)

主要アウトカム

  • いじめ被害(自記式・ピア評価)
  • いじめ加害(自記式・ピア評価)

副次アウトカム

  • 傍観者行動
    • 擁護行動 ↑
    • 加担・強化行動 ↓
  • 反いじめ態度 ↑
  • 被害者への共感 ↑
  • 擁護行動の自己効力感 ↑
  • 学校でのウェルビーイング ↑

📊 結果の要点(9か月後)

  • 被害の有意な減少
    • ピア評価:効果量 d0.33
    • 自記式:d0.17
  • 加害行動も減少
  • 傍観者が「止める側」に変化
  • 被害者になるオッズ:
    • 対照校の方が約1.5–1.8倍高い

👉 「いじめは個人問題ではなく、集団規範の問題」 という仮説を強く支持


🔍 PECO分析(要因・リスク低減の視点)

P(Population)

  • 同上(4–6年生)

E(Exposure:曝露)

  • KiVaプログラムへの曝露
    • 傍観者の態度・行動が変化
    • 「いじめは得をしない」という集団規範

C(Comparator)

  • KiVaに曝露されていない学校環境

O(Outcome)

  • いじめ被害・加害の 発生率・有病率の低下
  • 傍観者による 強化行動の減少
  • 学校全体の心理的安全性向上

🎯 一言まとめ(動画・解説用)

KiVaは「いじめる子」を変えるのではなく、
「周囲の反応」を変えることで、いじめそのものを成立しにくくする。

論文

Posted by risan


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