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“いじめっ子”は将来の犯罪者候補!?犯罪心理学の答え【Ttofi, 2011】

https://youtu.be/g7NYehkb0rQ

前回は以下

https://risan.jpn.org/?p=8355

この論文を読んだきっかけ

前回に引き続き、「学校を変えるいじめの科学 」で紹介されていた論文を、詳しく調べてみました。

この本は、長編で読み切るのが大変ですが、非常にわかりやすく、大事なことを繰り返し述べて解説しているので、最後まで読み切ることができました。簡単に要約すると、

  • いじめは、「いじめられた」と感じた人がいたら、「いじめ」
  • いじめの被害者は絶対に悪くない
  • いじめはどんな理由があってもダメ
  • いじめには、加害者、被害者、傍観者がいる
  • 加害者は将来、犯罪者になりやすい。被害者は将来、うつになりやすい。傍観者は将来、精神不安定になりやすい。
  • いじめに対処する上で、「シンキングエラー」と「アンバランスパワー」の考え方が重要(詳細は本書参照)
  • 加害者の「シンキングエラー」と、被害者と加害者の間の「アンバランスパワー」のために、いじめをやめるためには、いじめ早期に「傍観者」が、いじめ被害者の「擁護者」になって加害者にいじめをやめさせることが重要。
  • 学校全体の長期取り組み(例えば、フィンランドのKiVaプログラムなど)により、いじめは減らすことができる(エビデンスあり)

といって感じでした。すべての子供の親に、非常に参考になります。

論文の題名とリンク

Ttofi MM, Farrington DP, Lösel F, Loeber R. The predictive efficiency of school bullying versus later offending: a systematic/meta-analytic review of longitudinal studies. Crim Behav Ment Health. 2011 Apr;21(2):80-9. doi: 10.1002/cbm.808. PMID: 21370293.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21370293

学校でのいじめとその後の犯罪の予測効率:縦断研究の系統的/メタ分析的レビュー。

NotebookLMによる解説

PICO/PECO分析

以下、アップロードいただいたメタ分析論文(Ttofi et al., 2011; DOI:10.1002/cbm.808)の PECO(暴露要因が中心なのでPICOよりPECOが自然) で整理します。


PECO(超簡略版)

  • P(Population):地域の一般集団の学齢期児童(学校に通う子ども)を追跡した縦断研究の参加者 cbm.808
  • E(Exposure):学校での「いじめ加害(bullying perpetration)」 cbm.808
  • C(Comparator):いじめ加害に関与していない児童(non-involved / non-bullies) cbm.808
  • O(Outcome):その後の「非行・犯罪(offending)」
    • 主要結果(未調整):最大11年後までのoffendingが、いじめ加害群で高い(OR=2.50) cbm.808
    • 主要結果(調整後):主要な小児期リスク因子を統制しても有意(OR=1.82) cbm.808

PECO(YouTube台本に落としやすい“詳細版”)

P(Population:対象)

  • 学校に通うコミュニティ(地域)の一般児童を対象にした縦断研究を集めた系統的レビュー/メタ分析(研究者に追加解析も依頼) cbm.808
  • 研究数:28の縦断研究 cbm.808

E(Exposure:暴露/要因)

  • 学校でのいじめ加害(bullying perpetration) cbm.808

C(Comparator:比較)

  • いじめ加害に関与しない児童(非加害・非関与) cbm.808

O(Outcome:アウトカム)

  • 後のoffending(非行・犯罪行動)
    • 各研究のoffending指標は、論文本文では「offending(犯罪行動)」として統合し、複数指標がある場合は統合・一般指標を優先する運用 cbm.808
  • 追跡期間(Timeの要素):最大11年後までのoffending cbm.808

主要結果(効果量)

  • 未調整の関連:いじめ加害者は、後のoffendingの確率が高い(OR=2.50、95%CI 2.03–3.08) cbm.808
  • 調整後でも残る関連(“独立したリスク”の示唆):主要な小児期リスク因子を統制しても有意(OR=1.82、95%CI 1.55–2.14) cbm.808
  • 結論として「学校でのいじめ加害は、後のoffendingの強く、比較的特異的なリスク因子」とまとめ、いじめ対策は早期の犯罪予防になり得ると述べています cbm.808

子育て世代向けに言い換えると(動画用1行)

「いじめは“その場のトラブル”で終わらないことがあり、いじめ加害は将来の非行・犯罪のリスク上昇と関連していました(しかも、家庭環境などを考慮しても関連が残る)。」 cbm.808

論文

Posted by risan


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