国際バカロレアの高校数学の教科書(IBDP)をオーストラリアの出版社から直接購入してみる
国際バカロレアIBの高校、IBDPの必修科目として数学Mathematicsがあります[1]が、その中でも、大学受験において事実上受講が必要となるのが、HL(High Level)のAnalysis & Approachesです。現在、小学生である「りーたん」や幼稚園に行っている「りりー」に算数を教えるときの参考のために、また、どの程度の進度で算数・数学を進めていけばよさそうかだいたいの目標を把握するために、IBDPの数学の教科書を購入しようと思いました。
IBDPの数学の教科書の出版社は何社かあるのですが、今回は、Haese Mathematics社の教科書を購入することにしました。
Contents
- 1 Amazonで出品者から購入するかオーストラリアから直接購入するかの違い
- 2 Haese Mathematics(オーストラリア)からIBDPの数学の教科書2冊購入の流れ
- 3 注文ステータスを確認できる
- 4 注文(3/26)から約2週間後(4/6)にオーストラリアから発送
- 5 2024/4/14 ついに到着(3/26に購入、4/6に発送)
- 6 Haese Mathematicsのオンライン教科書「SNOWFLAKE」を使ってみる
- 7 IBDPのカリキュラム(1)Mathematics Core Topics HL
- 8 IBDPのカリキュラム(2)Mathematics Core Topics HL
- 9 IBDPの数学について
- 10 参考文献
Amazonで出品者から購入するかオーストラリアから直接購入するかの違い
Amazonで出品者から購入するメリットしては、なんといっても、
- 手続きが簡単(Amazonでポチるだけ)
- トラブルが少なさそうな安心感
です。しかし、今回、オーストラリアの教科書の会社Haese Mathematicsから直接購入すると、以下のメリットがありました。
- 直接購入の方が安い(Amazon 約34,000円に対し、直接購入は送料込みで165 AUD(約17,000円)) → 1万7千円の差!
- 直接購入であれば、2年間、Snowflake Online Learningというサイトから、購入した教科書をオンラインで閲覧することができて、また、一部、音声を聞くことができる
そのため、直接購入にtryしてみました。オーストラリアから海を越えて、ちゃんと届くでしょうか?やり取りも全て英語なので、何かトラブルがあったときにすごく心配です。。。
Haese Mathematics(オーストラリア)からIBDPの数学の教科書2冊購入の流れ
- https://www.haesemathematics.com/books/ib-hl-analysis-approaches-bundle へ行き、上のページの「Add to Cart」をクリック
- 画面右上の、「Online Order」をクリック
3. 「Continue」をクリック
4. 「Name」「Email」を入力する画面になるので、入力して、次に進んでいき、住所やクレジットカードを入力していきます。クレジットカードを、外国の知らないサイトに入力するのは危険な行為ですが、今回はAmazonとの1万7千円の差額の誘惑に負けて、えいやっと入力しました。
5. なお、住所を英語で書くときには、https://kimini.jp/ を使用しました。簡単です!
6. 入力が完了すると、以下のようなメールが送られてきます。
注文ステータスを確認できる
上記のメールの、「view your order status here」のところをクリックすると、その名の通り、現在の状況を見ることができます。
注文(3/26)から約2週間後(4/6)にオーストラリアから発送
注文から約2週間後、ようやく、「発送しましたよ」メールが届きます。荷物が今、どこにあるのかのトラッキング(オーストラリア郵便局)のアドレスも送られてきます。
2024/4/14 ついに到着(3/26に購入、4/6に発送)
約3週間で、無事、届きました。開いてみると、ONLINE FEATURES(2年間 SNOWFLAKEという名前のオンラインシステムにログインできて、電子版を見たり、音声による説明を聞くことができる?)についての説明があります。そう、このために、オーストラリアの出版社から直接購入したのでした!
Haese Mathematicsのオンライン教科書「SNOWFLAKE」を使ってみる
購入手続きをした翌日に、下のメールが送られてきたので、そこに記載されている、「Subsbription ID」をメモしておきます。
1.https://snowflake.haesemathematics.com.au/users/sign_inへ行き、Sign up をクリック
2. 氏名とメールアドレス、パスワード(2回)を入力して、チェックボックスをONにして、Sign upをクリック
3. 以下のような画面になります。
4. 届いたメールを開くと、以下のようになっていますので、アカウント有効化のリンクを開きます。
5. アカウントが有効化され、下のようなページになるので、Sign inをクリック。
6. Sign inすると、以下のようなページが出てきました。私の場合は、教科書を購入したアカウント(メールアドレス)と、SNOWFLAKEのアカウント(メールアドレス)が同じなので、既に、Subscription IDが入力された状態でした(下図の赤いマルで囲んだ部分)。しかし、親が購入して、子どもが別のメールアドレスでSNOWFLAKEアカウントを作成した場合は、「Add a digital subscription」のところに、購入時に親の届いたメールの「Subscription ID」を入力して、Claim をクリックすれば良さそうです。
7. 私の場合は、以下のように、それぞれのClaim をクリックしていきます。
8. 上の1個のClaim をクリックすると、以下のようなページになります。
9. なんか、すごく、教科書って感じがしますね。そのページの下の方へ行き、+をクリックして、もう一つのClaim もクリックします。
10. ちゃんと実際の教科書の厚さと同様に、青(実際は3cm)よりも緑(実際は約5cm)の本の方が分厚くなっていました。
11.読みたい本をクリックして、すると、下のようになるので、「Start subscription」をクリックします。ここから2年間、アクセスすることができます。
12. 以下のように、教科書を読むことができます。チュートリアルを読んだり、実際の教科書を読んだり、後は自由です。これなら、
本の教科書は家で使用
学校ではデジタル教科書を使用
というように、超絶重い教科書を学校に持っていく必要がないですね。
13. ちなみに、「Example」問題の「Self Tutor」をクリックすると、動画で解説が流れます。これはなかなか良いです。
14.関数電卓(機種は5個くらいから選べます。写真はCASIO fx-CG50の使い方になります。)の使い方も、出てきます。すごい。。。
Graphics calculator instructionsをクリックすると、以下のように、使い方が表示されます。これは超便利!
IBDPのカリキュラム(1)Mathematics Core Topics HL
日本の高校2年生のごく最初にやるカリキュラムらしいです。https://www.haesemathematics.com/books/mathematics-core-topics-hl に記載されているものを列挙して、日本語訳をつけます。日本語訳はBing(Chat GPT4)にやってもらいました。
- STRAIGHT LINES: 直線
- SETS AND VENN DIAGRAMS: 集合とベン図
- SURDS AND EXPONENTS: 無理数と指数
- EQUATIONS: 方程式
- SEQUENCES AND SERIES: 数列と級数
- MEASUREMENT: 測定
- RIGHT ANGLED TRIANGLE TRIGONOMETRY: 直角三角形の三角法
- THE UNIT CIRCLE AND RADIAN MEASURE: 単位円とラジアン測定
- NON-RIGHT ANGLED TRIANGLE TRIGONOMETRY: 直角でない三角形の三角法
- POINTS IN SPACE: 空間内の点
- PROBABILITY: 確率
- SAMPLING AND DATA: サンプリングとデータ
- STATISTICS: 統計
- QUADRATIC FUNCTIONS: 二次関数
- FUNCTIONS: 関数
- TRANSFORMATIONS OF FUNCTIONS: 関数の変換
- TRIGONOMETRIC FUNCTIONS: 三角関数
日本の高校数学[3]の数学I・II・A・Bの一部といったところのようです。
IBDPのカリキュラム(2)Mathematics Core Topics HL
日本の高校2,3年生で扱う範囲とのことです。https://www.haesemathematics.com/books/mathematics-analysis-and-approaches-hl
- FURTHER TRIGONOMETRY: さらなる三角法
- EXPONENTIAL FUNCTIONS: 指数関数
- LOGARITHMS: 対数
- INTRODUCTION TO COMPLEX NUMBERS: 複素数入門
- REAL POLYNOMIALS: 実数の多項式
- FURTHER FUNCTIONS: さらなる関数
- COUNTING: 数え上げ
- THE BINOMIAL THEOREM: 二項定理
- REASONING AND PROOF: 推論と証明
- PROOF BY MATHEMATICAL INDUCTION: 数学的帰納法による証明
- LINEAR ALGEBRA: 線形代数
- VECTORS: ベクトル
- VECTOR APPLICATIONS: ベクトルの応用
- COMPLEX NUMBERS: 複素数
- LIMITS: 極限
- INTRODUCTION TO DIFFERENTIAL CALCULUS: 微分積分学入門
- RULES OF DIFFERENTIATION: 微分の規則
- PROPERTIES OF CURVES: 曲線の性質
- APPLICATIONS OF DIFFERENTIATION: 微分の応用
- INTRODUCTION TO INTEGRATION: 積分入門
- TECHNIQUES FOR INTEGRATION: 積分の手法
- DEFINITE INTEGRALS: 定積分
- KINEMATICS: 運動学
- MACLAURIN SERIES: テイラー展開
- DIFFERENTIAL EQUATIONS: 微分方程式
- BIVARIATE STATISTICS: 二変量統計
- DISCRETE RANDOM VARIABLES: 離散確率変数
- CONTINUOUS RANDOM VARIABLES: 連続確率変数
日本の高校数学[3]の数学II・III・B・Cの一部+微分積分(微分方程式、テイラー展開+α)+大学の線形代数の一部といったところでしょうか。
IBDPの数学について
また、哲学的な要素(Theory of Knowlege)と、Writing a mathematical explorationというレポート課題(ページ数12~20程度、最終評価の20%を占める)もあるそうです。
以下のページの「Mathematical Explorations」をクリックすると、レポート課題の例を、5個ほど、見ることができます。レベルが高すぎてヤバいです。
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